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患者さんからの質問 | |||||||
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胆石症は日常診療の場においてもっともよく遭遇する消化器病の一つです。近年ではその診断、治療に関して目覚ましい進歩が遂げられています。 胆石とは胆嚢あるいは胆管の胆道内に生じた石のような固形物をさします。胆石は胆汁組成の異常や胆道機能の低下などにより胆汁中の成分が析出、凝結したものです。 |
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胆石症とは胆石が原因となり、上腹部痛、背部痛、また不定の腹部症状、発熱や黄疸といった症状を生じた場合をいいます。 |
表 胆石の分類
検討委員会 昭和61年2月 |
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図 胆石の種類![]() |
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純コレステロール石 混成石 混合石 |
黒色石 ビリルビン カルシウム石 |
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自覚症状 |
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胆石症の自覚症状には以下に示すものが重要です。胆石症の症状として上腹部の疝痛、黄疸、発熱が三徴とされています。 @腹痛 胆石症に見られる特徴的な疼痛は胆石疝痛発作ですが、心窩部や右季肋部に突然に出現することが多い。典型的な胆石疝痛発作は夕食に脂肪食をあるいは過食をした場合に、その後数時間して、多くは夜半に突然激しい心窩部痛が出現し、しだいに右季肋部に移行し、右肩、右肩甲部に放散する。 A黄疸 胆石症における黄疸は必ずしも多い症状ではありませんが、胆石の胆管への嵌頓による胆汁排泄障害によるもの、胆道感染症の合併による二次的肝障害によるものが考えられます。胆嚢胆石症では通常黄疸を呈することは少ないが、胆石が胆嚢頚部または胆嚢管に嵌頓すると総肝管の不完全閉塞をきたし、炎症も加わり黄疸を呈することがあります(Mirizzi症候群)。 B発熱 胆石疝痛発作の際の発熱の発生機序は明かではありません。悪寒戦慄、冷汗を伴い一過性の発熱をみることがあります。発熱は胆嚢胆石では稀であり、胆管胆石では約40%にみられます。 |
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身体所見の異常 | |||||||
胆石症でみられる身体所見の異常には次のようなものがありますが、けっして多いものではありません。 |
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治療法 | |||||||
胆石症の治療法としては、従来からの手術療法を中心とするものから、胆嚢温存療法、さらに最近の腹腔鏡下胆嚢摘出術(内視鏡による胆嚢摘出術)までその選択肢が幅広くなってきています。治療の選択にあたっては、患者様の社会的背景、胆石に関する情報(胆石の局在、症状の有無、併症の有無)とその評価、患者様の希望などの点を考慮し、同時に無症状胆石の転帰、胆嚢存在の生理的意義ならびに胆石症の胆嚢温存療法の適応と限界を理解することが重要です。 |